徒然なる戰藻錄

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米戰艦を撃て

はおヾ('ヮ'*)ノ

71年前、ソロモン諸島ガダルカナル島の沖合で、日米両軍による大規模夜戦が行なわれました。
世にいふ第三次ソロモン海戰。

本海戰の最終戰鬪である第二次夜戦は11月15日夜より翌未明にかけて戦われ、聯合艦隊は第三戰隊の『霧島』を喪います。
一方の米側は新鋭戰艦USS『サウス・ダコタ』BB-57が撃破されています。

米軍はUSS『ワシントン』BB-56も参加させていますが、こちらは日本艦隊の注意が『サウス・ダコタ』に集中していたおかげで、さしたる被害を受けることはありませんでした。

さて―――

日米戰艦同士の本格戰鬪となった第三次ソロモン海戰第二次夜戦ですが、本海戰の注目すべき点は両軍戰艦同士の殴り合いですね。

◆戰艦『霧島』
131116

大正4年(1915年)4月19日就役
備砲:
 四一式45口径14吋(35.6糎)聯裝砲4基8門
 四一式50口径6吋(15.2糎)単裝砲14門

◆戰艦『ワシントン』
131116b

1941年5月15日就役
備砲:
 Mk.Ⅵ45口径16吋(40.6糎)3聯裝砲3基9門
 Mk.Ⅻ38口径5吋(12.7糎)聯裝両用砲10基20門

◆戰艦『サウス・ダコタ』
131116c

1942年3月20日就役
備砲:
 Mk.Ⅵ45口径16吋(40.6糎)3聯裝砲3基9門
 Mk.Ⅻ38口径5吋(12.7糎)聯裝両用砲8基16門


就役年の違いから分かる通り、彼我戰艦の攻防性能には隔世の感がありました。
かたやプレ・ジュトランド級の巡洋戰艦として生を受けた高速戰艦。
かたや無条約時代に建造された16吋砲搭載艦。

正面から撃ちあえば日本側の不利は必至でした。

それでも―――
得意の夜戦で、水雷戦隊と共同で戦えば、敵新鋭戰艦を仕留めるといふ僥倖も夢ではありませんでした。

ところで―――
戰艦の装甲防禦は、巡洋戰艦をのぞけば、自艦の搭載主砲の零距離射撃の直撃に耐えうることが基本とされていました。
『霧島』は当然のごとく対14吋装甲防禦。『サウス・ダコタ』も対16吋装甲防禦です。
ただ、『ワシントン』だけは16吋砲裝備でありながら、その防禦は対14吋でした。これは、もともと『ワシントン』をふくむ『ノース・カロライナ』級戰艦は14吋砲搭載戰艦として設計されたためで、その途上で主砲を16吋に改めましたが、艦のサイズに大幅な修正が必要な装甲面はそのままにされたわけです。


さて―――
本海戰において、本来であれば電探射撃による優位も加味すれば、事実上、『霧島』を圧倒できたはずの米艦隊は、技術的トラブルによって『サウス・ダコタ』が砲戦実施困難となり、日本側の集中射撃によって撃破されてしまいます。

『サウス・ダコタ』は海戰開始まもなく電気系統にトラブルが発生、主要動力回路が停止し、主砲射撃用方位盤照準装置が使用不能となり、主砲の射撃が不可能となってしまいました。
まもなくしてどうにか動力は恢復しましたが、両用砲の一部は使用できず、第二主砲は結局、最後まで機能は回復せず使用不可能のままでした。

さらに同艦は對水上監視用電探であるマイクロ波監視用電探SG(シュガー・ジョージ)が故障して友軍艦隊を見失い、単独で日本艦隊に接近してしまいます。
131116e
水上監視用電探SG 対艦船探知距離27粁

『サウス・ダコタ』は日本艦隊に距離5,000米という至近距離にまで接近したところを、日本艦隊の照射する探照燈によって闇夜に姿を浮かばせることとなりました。

2342時から0005時までのわずかな時間のあいだに、『サウス・ダコタ』は『霧島』、『愛宕』、『高雄』の発射した14吋、8吋、6吋、5吋といった各種砲弾27發が命中し撃破されました。

『サウス・ダコタ』被弾箇所
131116d

被弾したのは14吋砲弾1發、8吋砲弾18發、6吋砲弾6發、5吋砲弾2發。
上の図を見ても分かる通り、被弾箇所の大半は檣塔など艦橋構造物に集中しており、装甲の薄い艦橋上部構造、レーダー・マスト、両用砲射撃指揮装置が甚大な被害を受けました。
一方で、重装甲(406粍)の司令塔はこれら砲撃に耐えて無事で、『サウス・ダコタ』の指揮命令系統は健在でした。

『サウス・ダコタ』は米戰艦として初めてインターナル・アーマーを採用しており、その垂直防禦装甲の防禦厚は310粍に達しています。水平防禦も中甲板の主防禦厚が146粍に達し、垂直防禦装甲と接合されていました。
防禦性能は『ノース・カロライナ』級の『ワシントン』をはるかに上回る堅牢なもので、その耐弾防禦力はのちの『アイオワ』級よりも頑丈だと評価されています。

それでも、日本側の激しい砲撃の前に防禦区画の一部が破損して浸水被害が生じています。

主砲も大きな被害を受けました。
後部第3主砲はその至近の上甲板に14吋砲弾が命中して破孔を生じ、射撃不能となって使用できなくなりました。幸い、側面防禦438粍、前後面防禦295粍のバーベットで鎧われた主砲塔揚弾藥機に被害はありませんでしたが、もしここが貫通・撃破されていたら、弾火薬庫にまで被害が及び、轟爆沈の可能性がありました。


攻防性能で勝っていても、艦を動かす動力系統などに損害が生じれば戦闘能力に支障がでて戦闘が困難となる……
戦闘におけるこういった複雑な事情が反映できないゲームならいざしらず、実際の戰鬪では艦の性能よりもこういった事象によって引き起こされる被害の方が大きいわけで、そのあたり、実際の戰鬪はゲームと違って予測しづらいものがありますね。

だからこそ―――

あの戰艦は強い、この驅逐艦は弱い……といった性能だけで優劣を決めつけることはできないわけです。

戰艦喪失といふ結果になりましたが、第三次ソロモン海戰第二次夜戦はそのことを教えてくれました。



壁|'-')ノよいお年を。
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