徒然なる戰藻錄

WoTとWoWS、アズールレーンをプレイしているところなのです

驅逐艦たちの挽歌

はおヾ('ヮ'*)ノ

今日は四方山話、驅逐艦だJ☆ミ

進行役は...

「いつもさわやか雷撃派アイドル、『雷』ちゃんよ!!


「『島風』、ちゃっちゃと進めたいなぁ。遅い進行って雷撃処分するものだと思うでしょ?」


「えっ!!? あ、あ~……そ、そうね!! 遅いのは罪よね罪……なのかな


「じゃぁパパーんといっちゃうね。最初は~……」


(あれっ!!? センパイとして司会進行役やるつもりだったんだけど……あれ!!?!??









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◆辻斬り

「ちわ!! 涼風だよ。わたしに任せれば百人力さ!!!


「でも話の主役はあなたじゃn―――」


「同じ『白露』型の『江風』さんだね。《えかぜ》 じゃなくて 《かわかぜ》 って読むんだね」


「ちょっ……わ、わたしにもしゃb―――」


「合点だぁ!! 艦これ未実装だけど『江風』の話、してあげるよ!!!



昭和17年8月、南太平洋はソロモン群島のガダルカナル島に米軍が上陸し、圧倒的な国力、戦力を背景にじわじわと南東方面の日本軍を圧迫していった。
8月下旬、ソロモン群島の南方に位置するニュー・カレドニア島のヌーメアから、ガダルカナル島の米軍ヘンダーソン基地にブルドーザーなどの飛行場建設資器材などの物資を満載した輸送船2隻が、護衛の驅逐艦3艦に護られて出港した。

日本軍はこの船団を航空索敵で発見したものの、ラバウルの海軍航空部隊は船団に攻撃隊を回す余裕がなかった。
そこで、第八艦隊はたまたまラバウルに在泊していた驅逐艦2艦に船団邀撃を命じた。
だが、そのうちの1艦は旧式艦のため速度が出せない。航空掩護のない状況下では、艦の保全を図る手段は高速性能をウリとした機動性しかない。
やむなく、出撃可能な驅逐艦1艦の単独攻撃となった。

その単独攻撃に出動したのが―――

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第二水雷戦隊所属驅逐艦『江風』である。

『江風』は8月22日未明、ガダルカナル島沖に突入した。
ガダルカナル島のルンガ地区では輸送船が揚陸作業中で、揚陸点の北方海域でUSS『ブルー』DD-387、USS『ヘンリー』DD-391の2艦が警戒にあたっていた。

サヴォ島の東側を南下した『江風』は、この米驅2艦を先制して発見。転舵して反転北上しつつ、6本の魚雷を投下、つづいて搭載する12糎7砲による水上射撃戦を開始した。

USS『ブルー』もほぼ同じころに『江風』を右舷4,500米に発見した。USS『ブルー』は砲撃では自艦の位置を暴露すると判断し、雷撃によって仕留めることを決定した。
だが、そのころにはすでに『江風』の発射した魚雷が間近に迫っていた。

見張員が魚雷を発見したころには、もはや躱しようのない位置にまでその魚雷は迫っていた。
USS『ブルー』は魚雷命中の衝撃で艦尾を吹き飛ばされ、死傷者30名以上を出して沈没した。

攻撃を終えた『江風』は戦場より高速で離脱、ラバウルへ帰投した。

驅逐艦撃沈によって船団攻撃は不可能となったが、警戒艦に発見されて攻撃そのものが失敗するよりはと、先制して敵艦を雷撃・撃沈して見せたその腕前は、日本海軍驅逐艦部隊の能力が絶頂にあることを示していた。


「くぅー!! 颯爽と現れて斬ッ!!! って斬り捨てる....くぅ~、かっくい~な~!!!


「でもそれですぐ帰っちゃうのはダメだと思うナ。わたしなら5聯裝発射管の魚雷全部撃っちゃうナ。だってわたし速くて強いもン」


「あっ、と……わ、わたしならもう1艦ぐらいいっちゃうかもネ!! 『雷』の必殺の魚r―――」


「なぁ~に、沈めた艦の数だけが誉じゃないさー!! いかに与えられた任務を全うできるかが重要なのさ、へへん!!!


「うぇぇっっ!!? あぅ……あ、えっと……そう、そうなのよ!!! 大事なことはどれだけ沈めたかじゃなくて任m―――」


「そーかなー。敵はたっくさんフネ持ってるんだから、沈められるときはとことん沈めないとジリ貧になっちゃうと思うヨ」


(しゃべらせてぇ~……)


「それじゃ次だネ。次は~っと……」


(ktkr!! ゴメ、『漣』、パクらせてもらったわ。やっとわたしの出番が……)


「次はわたし、『夕立』と―――」


「このわたしが直々に教えてあげるわ。括目して謹聴するように……いいわね」


(おぅふ……orz)



◆高速輸送艦を狙え


「第三次ソロモン海戰で華々しく散ったから、武闘派なんて言われてるっぽいけど……」


「なに、あんたそんな風に言われてるの。まぁいいわ、ぽいぽい『夕立』とわたしの華麗な戦を教えてあげるから―――」


「ぽいぽい『夕立』って……」


「この紹介で武闘派の名を返上してみせなさい」


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第一二驅逐隊所属『叢雲』


昭和17年8月7日の米海兵隊ガダルカナル島上陸以降、米軍は同島の戦力強化に躍起になっていた。
米海兵隊の増援1箇大隊を輸送してきた高速輸送艦2艦は、9月4日、ガダルカナル島に無事到着し、海兵隊員たちを揚陸させた。
この高速輸送艦USS『グレゴリー』APD-3とUSS『リトル』APD-4は、もとは旧式の驅逐艦を改造したもので、魚雷発射管を撤去し、機関の半分を兵員居住区画に改装してあった。さらにLCVP上陸用舟艇を4艇、搭載できた。

USS『グレゴリー』とUSS『リトル』は、もとは驅逐艦という前職を活かしてルンガ沖の哨戒任務にはいった。輸送艦とはいえ、この2艦には4吋(インチ)砲3門と40粍(ミリメートル)機関砲2門が備わっていた。

同じ9月4日夜、日本軍もガダルカナル島奪回を目指して陸軍部隊の夜間隠密輸送任務にはいっていた。
その輸送任務を終えた日本艦隊から、3艦の驅逐艦がルンガ泊地の米艦船攻撃に出動した。

第四水雷戦隊から『夕立』、第三水雷戦隊から『叢雲』、『初雪』が参加していた。

4日夜半、ルンガ沖に於いて日本驅逐艦3艦と米輸送艦2艦の小さくも激しい海戰が発生した。

戦闘は日本側が主導権を握って終始、優勢に戰鬪を進めた。
米艦は後方から激しい射撃に曝され、USS『リトル』は操舵室に被弾し、重油庫にも命中弾を受けて炎上した。
USS『グレゴリー』は探照灯の照射射撃を浴びた。

米艦は必至に応戦するも、日本が世界に誇る精鋭無比の艦隊型驅逐艦3艦の猛射を浴びては、蟷螂の斧にすぎなかった。

『夕立』は169發、『叢雲』は137發、『初雪』は最多の184發もの5吋砲弾を米艦に撃ちこんだ。
両艦は死傷者100名以上を出してルンガ沖にその艦影を没し去った。

日本側に被害はなく、米側の完敗となった海戰であった。

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「あれ?? 『初雪』も参加してたのよね。なんでここにいないのよ……」


「めんどがって、鎮守府にひきこもってるんじゃない? あーあ、わたしもはやく帰りたいなー」


「あはは……『初雪』ちゃん、輸送任務がきたら本気だすっぽいかな」


「待って、それは死亡フラグじゃない。『初雪』ったら、沈むつもり?」


「ま、まぁ、いいじゃない。とりあえずお話も終わったんだしさ……それじゃ、えっと次は……」


「わたしたち『陽炎』型ね。ねぇ、『雷』、進行の相方は?」


「え??? あ、あれ……いない……」


「『島風』か? あのコならぽいぽいと一緒に帰ったわよ」


「え━━━(゜д゜)━━━???


「次で最後なんでしょ? いいじゃない、ひとりでもやれるでしょ、だってあのコのセンパイなんだから」


「や、まぁ……できるっちゃできるけど……む、『叢雲』はその...て、手伝っては……」


「悪いわね。これから『古鷹』の救援に行かなきゃならないのよ」


「それこそ死亡フラグじゃないのっ!!!


「ふふ、ほら、『陽炎』が待ってるわ。はやく進めなさいな」


「うぅー……『島風』のやつぅ...あとで聯裝砲ちゃんをわたしのトリコにして泣いて謝らせてやるんだから...」


「それじゃ、いきましょっか☆ミ」



◆大戰艦からの逃避行


昭和19年2月17日、レイモンド・エイムズ・スプルーアンス大将率いる米太平洋第5艦隊第58機動部隊が、日本の真珠湾と称される最重要根拠地であるトラック環礁を空襲した。
聯合艦隊主力は事前に西方パラオと本土へ向けて脱出して無事であったが、民間引揚者を乗せた船団と中小の艦艇が多数、トラックに残留していた。

第一〇戦隊に所属している『陽炎』型驅逐艦の『野分』と『舞風』は、練習巡洋艦『香取』とともに、民間人を乗せた輸送船を護衛して早朝、トラックを出港した。
だが、出港まもなくして米軍機の大空襲が始まり、米軍機の一部はこの船団を攻撃して輸送船を沈め、『香取』と『舞風』は損傷した。
さらにスプルーアンス大将自ら率いるトラック封鎖部隊の水上艦隊が接近しつつあった。

この封鎖部隊は空襲の直前もしくは合間を縫って脱出してくるであろう日本艦船の捕捉・撃沈が目的であった。
部隊は戰艦USS『ニュージャージー』BB-62、USS『アイオワ』BB-61、重巡洋艦2、驅逐艦4から構成されていた。

新鋭戰艦2艦を含むこの水上艦隊に捕捉されては、『野分』らは10分と生き延びられないと思われた。

米戰艦はスプルーアンス大将陣頭指揮のもと射撃戦を開始。
たちまち『香取』と『舞風』は被弾相次ぎ、米驅逐艦によって引導を渡された。

『野分』の周囲にも米戰艦の16吋砲弾が降り注ぎ、さらにほかの米艦も射撃に加わってきた。
二番魚雷発射管が損傷し、通信室も被弾して死傷者が出始めた。
このままでは沈む―――

『野分』は砲撃の間隙をぬって魚雷戦態勢に移行し、搭載魚雷を発射した。

この雷撃は米艦を撃沈・撃破するのが狙いではなく、魚雷を発射することによって、米艦隊の追撃を妨害し、脱出の機会を得ようとしてのことであった。

この雷撃は効を奏し、最高速力で遁走する『野分』に快速で鳴らす『アイオワ』級戰艦2艦は追撃が困難で、とうとう『野分』撃沈を断念して引き揚げていった。

日本驅逐艦のなかで、米新鋭戰艦の主砲射撃を浴びて生き残ったのは、この『野分』ぐらいではないだろうか。


「戰艦の砲撃を浴びながらも脱出するなんて……やるじゃない」


「たまたまよ。幸運だっただけ。それにね―――」


「それに??」


「この8箇月後、『野分』ってば沈んじゃうのよ。しかも沈めたのは『アイオワ』、『ニュージャージー』」


「それってこのときの……」


「昭和19年10月25日、『野分』はサマール沖の海戰で損傷落伍した『筑摩』の警戒を命じられたの」


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「損傷復旧が困難な『筑摩』を雷撃処分し、その乗員を乗せたあと、『野分』は単艦、ブルネイへ向かって引き揚げたわ。だけど、サンベルナルディノ海峡までたどり着いたところで、ハルゼー提督の率いる水上艦隊に捕捉された……」


「そのときの相手が『アイオワ』と『ニュージャージー」なのね。不思議な巡り合わせね」


「『野分』乗員と、『野分』に移った『筑摩』の乗員は、ほぼ全員が戦死したわ」


「……」


「わたしの話はこれでおしまいっと」


「んー、『島風』を追い詰めて泣かしてやろうというエンディングを用意していたけど、この空気じゃそれは……」


「泣かすって……後輩いぢめ?」


「教育デス」


「まぁいいわ。あおのコ、ぜかましちゃんとかで人気ありすぎるし……この胸に宿るShitの気持ちをハラスメントするにはいぢっちゃうのが一番よね」


「愛のあるいぢめでお願いね。性的ないぢめは薄い本的にこの夏大盛況な予感だから」


「よくわからないけど……とりあえず話は『島風』を捕まえてからね」


「らぢゃー」



その後、40節(ノット)ちかい韋駄天ぶりを発揮する『島風』に翻弄されて、『雷』と『陽炎』はかたく誓うのだった。

「空母と艦載機で足止めして、それからオシオキする―――」と。



壁|'-')ノよいお年を。
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